2005~08年にタンザニアで仕事した後、2010~12年に計1年、調査のためにタンザニアに滞在しました。2014年10月からダルエスサラーム大学政治行政学部で教えるためにタンザニアに戻ってきました。darはダルエスサラーム、journalは日記という意味です。イギリス留学についてはブライトン・ジャーナル(brightonjournal.blogspot.com)をご覧ください。

Thursday, May 18, 2006

5万シリング

以前2万シル(2万シリング=約2千円)貸したことのあるタンザニア人のJに、5万シル(約5千円)を貸しました。2ヶ月後に返してもらうことになっています。

Jは非常に真面目で親切な人で、以前2万シル貸したときには、約束した期日にお金を返してくれました。

ただし、今回頼まれた額は前回の倍以上。また前回は子どもの具合が悪くなり、薬代が必要とのことで緊急度が高かったですが、今回は新居の窓とドアの修理のためということで、急ぎではなく、時間がかかっても本人がお金を貯めれば良いのでは?という気もします(今は窓をアルミか何かで覆っているだけだそうなので、なるべく早くガラス窓を取り付けた方がよいとは思いますが・・)。

途上国で生活していると、お金が欲しい、お金を貸して、○○を貸して、○○を買って、お給料を上げて・・・等、現地の人から頼まれる機会が結構あります。なかには、同情してもらうために、偽りの理由を言う人もいますし、頼まれた側が悩んでしまうこともあります。

どう対応するかは、それぞれ自身の価値観で決めるもので、正しい答えというものはありません。

私は、「お金を貸して」リクエストに対しては、もちろん金額にもよりますが、お世話になった人や信頼できる人には貸すが、そのお金が返ってくるまでは、その人はもちろん他の人にも、理由が何であれ貸さないということにしています。いったん誰かに貸すと、その人の周りの人からも頼まれるようになったりして、そうやっていろいろな人に貸し出すと、きりがないからです。

前回Jに2万シルを貸した直後、彼の仕事仲間から、「お母さんが病気で手術代が必要だから、お金を貸してくれ」と言われました。私は、その人のことも知っており、とても良い印象をもっていましたので、そう言われたときには少し驚きました。もしかしたら、Jが彼に「Machikoからお金を借りた」と言ったのかもしれません。そのときには、「すでにJにお金を貸しているから、あなたに貸せる余裕はない。他の人に頼んで。」と言って断りました。

彼のお母さんは本当に病気だったのかもしれません。「それは大変。お母さんのお見舞いに行きたいけど、いつなら行ってもいい?」と一歩つっこんで、確認するというオプションもあり、そのほうが相手との関係をより大切にしていると言えるかもしれません。対応の仕方は相手との人間関係をそのあとどうしたいのかにもよると思います。

しばらくの間、お金を貸さなかったその人は私に話しかけてきませんでしたが、そのうち、けろっと忘れたように、普通に話すようになりました。 その後、彼は職場が変わったため、今では会う機会は全くなくなりました。

0 Comments:

Post a Comment

<< Home