2005~08年にタンザニアで仕事した後、2010~12年に計1年、調査のためにタンザニアに滞在しました。2014年10月からダルエスサラーム大学政治行政学部で教えるためにタンザニアに戻ってきました。darはダルエスサラーム、journalは日記という意味です。イギリス留学についてはブライトン・ジャーナル(brightonjournal.blogspot.com)をご覧ください。

Tuesday, June 27, 2006

アフリカ・リミックス

六本木ヒルズ・森美術館で開催中の「アフリカ・リミックス:多様化するアフリカの現代美術」に行ってきました。約140の作品数で、これだけ多くのアフリカ出身アーティストたちの作品の出展は、世界でも初めてだそうです。現代アートなので、アフリカの伝統的なものは少なかったです。ニューヨークの近代美術館(MOMA)に行ったときを思い出しました。

タンザニアからは、カラフルに色づけされた現代風のマコンデ彫刻が展示されていました。うちの近所にあるショッピング街でも売られていますが、これが取り上げられているのはちょっと意外でした。

私は、南アのジェーン・アレクサンダーの「アフリカの冒険」という作品が印象に残りました(本作品は、Cafe Globeの以下のサイトでも取り上げられています:http://www.cafeglobe.com/news/trendbuzz/) 。顔が動物でスーツを着ている人間の模型や、たくさんの農具が紐で腰にくくりつけられ、頭を袋で覆われた上半身裸の人間の模型が立っていたりして、冷たい不思議な空間を作り出していました。顔が動物でスーツを着た人間たちは、私には西欧人のようにふるまっているアフリカの人々のように映りました。

日本人が抱いているだろうアフリカの伝統的なイメージとかけ離れた作品が多いこともあり、もう少し作品の説明があればよかったのではないかと思いました。

エジプト・モロッコ・アルジェリアなど北アフリカと、サハラ以南アフリカのアーティストの作品が混ざっていた点も気になりました。アフリカの多様性がテーマではありますが、北アフリカとサハラ以南アフリカの違いについてわかるように展示されていればよかったように思います。「北アフリカはアフリカか?」と問えば、いろいろ議論が出てくるとは思いますが・・・。

Thursday, June 22, 2006

ティンガティンガ

今回の一時帰国にあたり、小さい「ティンガティンガ」の絵を何枚かお土産に買って帰ったところ、うちの母はとても気に入ったようです。特にキリンやシマウマのかわいいデザインのもの。母は子どもの絵本に関する活動を行っており(布の絵本作成や絵本の読み聞かせの促進など)、これまでにもティンガティンガのデザインを絵本で見たことがあるようです。

ティンガティンガは、タンザニア人のエドアルド・ティンガティンガ氏が始めた絵画で、動物や人々の生活の様子などを、ペンキを使って、大胆に描いたものです。私は最初、ティンガティンガは派手すぎてあまり好きではなかったのですが、タンザニアに自分が染まってきたからか、単に見慣れたからなのか、だんだん好きになってきました。

母とも話していたのですが、やはり絵というのはそれをどこで見るかによって見え方が変わってくるのですね。絵自体もそうですし、絵が描かれた板の材質や絵の値段の感覚まで、タンザニアで見たときと、日本で見るときと違って感じられるのが不思議です。タンザニアと日本で同じものが違って見えるというのは、ティンガティンガに限らず、色全般についても言えます。デザインの仕事をしている友人によれば、太陽や照明など、あたる光が異なるため、場所によって色の見え方・感じ方が変わるのだとか。

写真はうちの近くにある「ティンガティンガ村」にあるお店の入り口です。

Tuesday, June 20, 2006

一時帰国

18日から休暇で帰国しています。ほぼ1年ぶりの日本。日本はやっぱりきれい。特に車。3月にロンドンに行ったときにも思ったけれど、タンザニアから来ると、日本で走っている車はすべて新車に見えます。

飛行機は、昨年タンザニアに赴任したときと同じエミレーツ航空でしたが、ドバイで飛行機が1時間遅れて、関西空港で余計な待ち時間ができてしまいました。広い綺麗な空港をてくてく歩いていたら、「一村一品」キャンペーン (One Village, One Product Campaign)の一村一品マーケットを見つけました。このキャンペーンは、開発途上国の人々が工芸品・加工食品などを輸出できるまで商品価値を高める活動のことで、現在、日本では5つの空港に、商品展示・販売のためのスペースが設けられています。

夜だったのでお店は閉まっていましたが、ガラス張りの店内が見えました。馴染みのあるアフリカっぽい商品も並んでいました。お店の前にあるベンチに座って、「あの奥にかかっているものは明らかにマサイ族のデザインだなぁ」などと思いながら、コンビニで買ったタラコのおにぎりとじゃがりこ(1年ぶり)を食べていたら、日本に帰ってきた実感がわいてきました。

Monday, June 12, 2006

ワールドカップ

今日はワールドカップの日本・オーストラリア戦がありました。タンザニアでは、スポーツチャネルでワールドカップを見ることができます。夕方、仕事が片付いたところで、テレビ観戦している人たちが集まっているKさんの家に向かいました。試合の後半が見れるかなと思ったのですが、今日はずっと雨が降っていたせいか車が遅々として進まず、試合には間に合いませんでした。残念。

最近、車の中でスワヒリ語のラジオ放送をかけているのですが、10分おきくらいに試合の速報が流れていました。スワヒリ語なので状況までは理解できませんでしたが、そろそろ試合が終わるという頃、Australia Tatu(オーストラリア 3)、Japani Moja (日本 1)と言っているのが聞こえたので、3対1で負けたということはわかりました。

Kさん宅で観戦していた人たちは落胆している様子でしたが、その後お好み焼きを作り、皆で食べました。お好み焼きは広島風ということで、作り方が我が家と違うのですが、美味しかったです。

サッカーは残念でしたが、お好み焼きは美味しかったですし、私としては満足な夜でした。

Saturday, June 10, 2006

コーラルビーチホテルでのレセプション

おととい、スウェーデン大使館主催のレセプションに出席しました。

海外会計監査の調和化(Harmonization in Overseas Audit Practices:HOAP、ホアップ)というプロジェクトで、タンザニアに来ている英国・フィンランド・EUの調査団向けのレセプションで、調査団以外は、おなじみの他の大使館や援助機関の人たち。タンザニア政府高官も来ていました。

場所は、ムササニ半島にあるコーラルビーチホテルのテラスでした。海が見渡せて(といっても夜なので真っ暗でしたが)素敵な場所でした。数ヶ月ぶりに会う人や、日ごろからお世話になっている人たちと、会議室の外で、カジュアルな雰囲気で、タンザニアでの仕事や生活の話をするのは楽しいものです。普段の会議ではなかなか聞けない話を聞くこともできますし。

さて、HOAPですが、ヨーロッパの国々が途上国への援助の会計監査を合同でやろうという動きです。どうして合同でやろうとしているのかという説明は長くなるので、別の機会に書きたいと思いますが、調査団の方から、タンザニアの会計監査報告書の読み方などお話をうかがえて、勉強になりました。

Wednesday, June 07, 2006

UNDPインターン

先週から、UNDP(国連開発計画)キゴマ地域事務所でインターンをするNさんがうちに来ています。

Nさんは、1週間ダルに滞在し、UNDPタンザニア事務所でブリーフィングやセキュリティのトレーニングを受けたり、キゴマ滞在で必要な買い物をしたりしていましたが、明日、キゴマに移動します。

キゴマはタンザニア西部に位置し、ブルンジ・ルワンダ難民のキャンプがある地域です。難民への支援はUNHCR(国連難民高等弁務官事務所)をはじめ、人道援助を専門とする国連機関が行っており、開発援助を行うUNDPは、主に難民受け入れ地域の住民への支援を行っています。国連機関が同じ地域で支援を展開する場合、お互いに連携し、包括的な援助を行うようにしていますが、実際にどのように連携して日々の業務を行っているのか興味のあるところです。

キゴマでどんな仕事・生活環境になるのかわからない面もありますが、Nさんのコミュニケーション・分析能力と持ち前のユーモアのセンスで、困った状況などにもうまく対応し、無事インターンを開始することを祈っています。

頑張ってね!

Thursday, June 01, 2006

缶の中のキリマンジャロ

先日、キリマンジャロ山について書きましたが、キリマンジャロは日本でも良く知られているコーヒーの銘柄でもあります。

キリマンジャロ州を旅した方から、現地で売られているキリマンジャロ・コーヒー「キリマン(Kiliman)」をいただきました。袋を開封する前から良い香りが漂っていましたが、袋を開けたあとも、缶に密封して保存しているので、ふたを開けるたびに強い香りに引きこまれます。 私はあまりコーヒーの味の違いはわからないのですが、キリマンは苦味が強くて美味しいですよ。

最近、近くのデリでも、キリマンではないですが、豆を売っているのを見つけたので、今月一時帰国するときに買っていこうかなと思っています。