アフリカ・リミックス
六本木ヒルズ・森美術館で開催中の「アフリカ・リミックス:多様化するアフリカの現代美術」に行ってきました。約140の作品数で、これだけ多くのアフリカ出身アーティストたちの作品の出展は、世界でも初めてだそうです。現代アートなので、アフリカの伝統的なものは少なかったです。ニューヨークの近代美術館(MOMA)に行ったときを思い出しました。
タンザニアからは、カラフルに色づけされた現代風のマコンデ彫刻が展示されていました。うちの近所にあるショッピング街でも売られていますが、これが取り上げられているのはちょっと意外でした。
私は、南アのジェーン・アレクサンダーの「アフリカの冒険」という作品が印象に残りました(本作品は、Cafe Globeの以下のサイトでも取り上げられています:http://www.cafeglobe.com/news/trendbuzz/) 。顔が動物でスーツを着ている人間の模型や、たくさんの農具が紐で腰にくくりつけられ、頭を袋で覆われた上半身裸の人間の模型が立っていたりして、冷たい不思議な空間を作り出していました。顔が動物でスーツを着た人間たちは、私には西欧人のようにふるまっているアフリカの人々のように映りました。
日本人が抱いているだろうアフリカの伝統的なイメージとかけ離れた作品が多いこともあり、もう少し作品の説明があればよかったのではないかと思いました。
エジプト・モロッコ・アルジェリアなど北アフリカと、サハラ以南アフリカのアーティストの作品が混ざっていた点も気になりました。アフリカの多様性がテーマではありますが、北アフリカとサハラ以南アフリカの違いについてわかるように展示されていればよかったように思います。「北アフリカはアフリカか?」と問えば、いろいろ議論が出てくるとは思いますが・・・。