ムソマ訪問③
ムソマでお世話になったKさんから、「もっともっと、おかしなことがいっぱいあったと思います。どんどん書いてください」というお言葉をいただきました。ありがとうございます。
「おかしなこと」は次回以降書くとして、私が見学させていただいたKさんの授業をご紹介します。Kさんは青年海外協力隊の村落開発普及員でしたが、タンザニア人が村落開発普及員になるための授業を行う「学校型」の活動を行っていました(すでに任期を終えられています)。
私がお邪魔した授業では、農村の年間活動カレンダーや、男女別の一日の時間表の作成などが行われました。年間カレンダーは農家の人々がどんな仕事をしているかをカレンダーにするというもので、村で新しい活動を始める場合の計画を立てる際などに有効です。男女別の一日の時間表は、ジェンダー(女性がいかに多くの時間を農作業や家事にあてているか)について理解するためのものでした。
授業中、興味深かったのは、Kさんが板書し始めると、学生たちがしんと静まって、もくもくとノートに書き写している様子でした。これは小中高の頃、先生が板書した内容を書き取り、暗記してテストに臨むという習慣によるようでした。グループワークやその後のディスカッションになると、わいわい盛り上がり、積極的な発言もたくさんあったので、板書の時間の静けさが際立って感じられました。
Kさんはカレッジの敷地内に住んでいましたので、他のタンザニア人の先生や学生とは、授業だけでなく、生活を共にしていました。例えば、電気や水がカレッジに来ない時は、Kさんの家にも電気・水は来ません。・・・そういえば、私はKさんのお宅に泊めていただいたのですが、溜めておいた水を沸かしたたらいのお湯で入浴することがわかったとき、私が今日は髪を洗いませんと言ったら、Kさんに呆れられましたね。
協力隊の方々は現地の人たちと同じレベルの生活をしますので、皆さん大変な思いをされていると思いますが、そうやって築かれたKさんと他の先生や学生との近い距離感は貴重なもので、隣で見ていてとても羨ましく思いました。
タンザニアで活躍する青年海外協力隊については、下記JICAのウェブサイトをご参照ください。 http://www.jica.go.jp/tanzania/activities/04.html